1616BBS 無料レンタル掲示板 空の下 ショートストーリー
私はとある集い…釣り会に出かけてきました。
行ってビックリ。
釣り会とは名ばかりで、それは出会い系の集いだったのです。
参加費は1000円。
参加費を支払うと割り箸の先に釣り針がついた釣竿と餌のつもりかキャベツの千切りが手渡されました。
…とビール1缶ね。
(そっか、釣りなんて大義名分だから釣竿は割り箸なのね)と妙に納得。
釣り会場には出会いを求めてる老若男女が右往左往しています。
その目はギラギラと輝き、出で立ちはやる気満々で、誰もが釣り大会に来るような姿ではございません。
釣り支度の私なんて、ホントに恥ずかしいくらい場違いなんです。
すっかり騙されてしまった私でしたが、出会い系に興味が無い私は素直に釣りをすることにしました。
しかし、キャベツの千切りじゃ魚は釣れません。
「せめてサキイカがあればなぁ~」
と途方にくれていると、やはり出会い系には興味が無いと見える女性が私の横でタコを釣り上げたじゃないですか♪
彼女の釣り竿(割り箸)を見ると先っぽにユラユラと揺れるものが。
彼女は私の視線に気づくと釣竿を見せてくれました。
釣竿の先にはサキイカが揺れています。
彼女は顎をシャクって後ろを振り向きました。
彼女の目線の先には特設コーナーがありました。
そこには別売りでサキイカが売られていたのです。
彼女はそれを教えてくれたのですね。
私は早速、サキイカを買いに向かいました。
が、慌てて駆け出したものだから釣り糸が誰かに絡みついてしまいました。
相手を見ると外人男性さん。
私は「My bad 」と詫びました。
すると外人男性さんは「NO!」と言って笑うと私の膝の高さまでかがんで自分の瞳を見せてくれました。
彼の瞳は深いbrown。
彼は英語圏の人間じゃないことをアピールしたのです。
フランス圏の人間だったのですよ。
私はすぐさま「pardonne -moi 」と告げた。
彼は私の言葉に途端にご機嫌になって私をハグした。
…でも、私はそんなことよりサキイカを買いたい一心で、愛想笑いをするしかなかったのでした。
…と言う間抜けな夢を見た(笑)
目覚めると私の耳元でヒナちゃんが寝ぼけて何かをゴニャゴニャと言っていただけだったのであった。
スポンサーサイト
2014.04.10 Thu l ショートストーリー l コメント (0) l top
私は数日後に手術を受けることになり、入院用の細々としたものを買出しに行った。
買ったものを車に詰め込んでいると、いつの間にか4歳くらいの見知らぬ男の子が車の助手席に乗り込んでいた。
私は男の子が自分ちの車と間違えて乗り込んできたと思ったので男の子に声をかけた。
「あら、あら? お母さんはどこ?」
男の子は私にギュッーと抱きついてきて、離れない。
「誰と来たのかな? お父さんかな? お母さんかな?」
男の子は更にギュッーと私にしがみついてきてカンガルー赤ちゃんのように私に抱きついている。
私は男の子の顔を見た。
ぷっくりとした可愛いホッペには赤いアザがある。
おでこにも不自然なアザがある。
私は不信に思って男の子の体を何気なくチェックした。
私に必死にしがみついている男の子の腕には無数のアザがある。
私に絡みついて剥き出しになった足にも無数のアザがある。
そのアザは病気によるものとも、湿疹などとも違う打撲的なものだ。
”この男の子は虐待を受けているのだろう?と思われた”
このまま親御さんに戻したら、この子はまた虐待させるんだろうな?
逃げた?ことに逆上して今までよりヒドイ虐待が行われるのかもしれない、と思わされた。
カンガルーの赤ちゃんのように怯えきって私にしっかと抱きついている子どもを見て途方にくれた。
しかし、私が連れ帰るわけにはいかない。
どうすれば、この子は叱られずに済むのだろう?
暫く考えて、私はお店に引き取ってもらえば良い…と思いついた。
男の子の頭を撫でながら、私は車から降りた。
何かを察したのか、男の子は私の首元までよじ登って「イヤだ。行かないで。行かないで」と懇願した。
男の子の目からボタボタと涙がこぼれた。
”辛かったのだろう~?”
男の子はしゃくりあげながら「ヒック、ヒック」と泣いている。
私の胸元は男の子の涙でビショビショになって、私の胸までを濡らした。
でも、いつまでもこうしているわけにもいかない。
”そうだ、ジュースを買ってあげて、その際にお店の人に引き渡そう”
「喉が渇いちゃったね。 ジュースでも飲もうね」
そう声をかけると男の子は泣き止んだ。
それでも、男の子はカンガルーの赤ちゃんのように私にピッタリとしがみついている。
不安げにキョロキョロと周りを見回して、痛いほどに私にしがみついてくる。
私はそのまま、お店のジュース売り場にたどり着いた。
「何が好きかな? オレンジ? それともリンゴがいいかな?」
ジュースを目の当たりにして、男の子は私からようやく降りた。
でも、私がほんの少しでも動くと不安なのか、男の子は私のスカートもむんずと握って離さなかった。
私は、男の子がジュースを選んでる間に、手招きをして店員を呼び寄せた。
もちろん口元に指を当てて「シー」っとしてだ。
利発そうな店員は私の「シー」に乗ってきて、何も言わずに私の出方を待っている。
私は男の子に気づかれないように、そっと男の子を指差し「ま・い・ご。 ま・い・ご」と無言で店員に告げた。
店員は黙ったまま頷いた。
「ジュース 決まったかな?」
私の声に男の子はアンパンマンのオレンジジュースを差し出した。
「これ美味しいよね。 お金を払ったら、これを飲もうね」
と言うと男の子はニッコリとして、またカンガルーの赤ちゃんのように私によじ登ってしがみついて来た。
私はコッソリと、店員に目配せをした。
店員は状況を察したのか、私たちの後を素知らぬふりをしてついてきた。
レジに並びジュースの代金を支払った。
男の子は、ずっーとしがみついたままだ。
「ここじゃ飲めないね。
どこかに座って飲もうか? 
あっ、お兄さん、どこかに座れるところはありますか?」
私は付いてきている店員のお兄さんに声をかけた。
すると店員のお兄さんは待ってました!とばかりにお店の控え室に案内したのだった。
私と男の子がお店の控え室に入ると、店員はそこにいたスタッフに耳打ちした。
スタッフは私たちに二つの椅子を勧めてくれた。
私は男の子に「椅子に座って飲もうか?」と勧めた。
が、男の子は辺りの様子を見て急に不安になったのか「イヤだー」と大きな声で叫んで、無我夢中で私にしがみついた。
気が急いたスタッフは「お名前はなんと言うのかな?」「何歳かな?」「誰と来たのかな?」と矢継ぎ早に男の子に聞いている。
その質問のたびに男の子は狂ったように泣き、私にしがみついて来た。
ストローをさしてやったオレンジジュースは部屋中に撒き散らされた。
スタッフはあからさまに迷惑そうな顔をして警察に「迷子がおりまして…」と電話をした。
男の子は私にしがみついて「イヤだー、イヤだー。行っちゃいやだぁ~」と鼻水まで流して私にしがみついた。
「大丈夫よ。大丈夫」
男の子をなだめすかすが効果は無い。
男の子は更に…更に…と私にしがみつくばかりだ。
男の子の細い指が私の胸に肩に首に食い込む。
私と男の子は男の子が流す涙とオレンジジュースでベトベトだ。
やがて、警官が到着して、男の子は警官の手によって強引に私から引き離された。
男の子は必死の形相で「行かないでー。置いてかないでー。イヤだぁ~、行っちゃイヤだァ~」と目をひん剥いて叫んだ。
警官は「ご苦労様」と私に言って、私に外に出るように促した。
それに従うしかない私。
控え室のドアの向こうから「うぅ”~。 うぅ”~。行かないで~。 置いていかないでよ~」と男の子の断末魔の叫びが聞こえてくる。
私には、どうしてやることもできない。
黙って立ち去るしか無かった。
私の胸に、肩に、首に男の子と過ごした痕跡が痛々しく残って、何とも言いようもない、後味の悪さだけが残った。
…。
…今日は、こんな夢を見て目覚めた。
生々しすぎて、寝起きが悪いです。
アチコチ妙に凝っていて、気だるいです。
あっ、私に手術の予定は今のところございません(笑)
2014.03.25 Tue l ショートストーリー l コメント (0) l top
149369_417992948277598_1127729180_n.jpg

「ちえ~♪」

とある一室で作業をしていると、ご機嫌に叫びながら男性が部屋に入ってきた。

部屋にいた一同が声が発せられた方に振り向いた。

一同は部屋に入ってきた男性と私を見比べてキョトンとしている。

それもそうだろう...声を発した主はTVにも数多く出演している有名人なのだから。

部屋に、驚きのため息が渦を巻き、暫しざわめいた後に男性の周りにはたちまち人垣ができた。

有名人である男性は場の雰囲気に戸惑ったのか照れたのか私のロッカーに目をやると、そこから幅広のゴムひもを手にして何気なく遊びだした。

一同は、いかにして男性に近づこうかと、なんやかんやと男性に話かける。

男性は元来からの良い人らしく、その一つ一つに照れながらも丁寧に笑顔で応えている。

照れながら、、、と言ったのは彼の手元のゴムひもが一時も停止してないことを見れば一目瞭然だからである。

ゴムひもは一時も止まらず彼の手の上でグニュグニュと動いている。

すると「バッチーン」と大きな音がして彼が床に踞った。

「ちえ~っ」

今にも泣き出しそうな彼の声が静かに室内に響いた。

異様な空気に私は席を立って彼に駆け寄った。

彼は踞ったまま苦痛に満ちた涙目で私を見上げた。

そして彼は私の前に左手を黙って突き出した。

その手は小刻みに震えている。

私は優しく彼の左手をとった。

(コロン)何かが私の手のなかに転げ落ちた。

そぉ~と手のひらを広げてみると、そこには彼の歯が一本抜け落ちていた。

「あっ」

誰にも見られちゃいけない。

私は慌てて手のひらを閉じた。

彼はTVにも出る有名人である。

歯なしじゃ話にもならないのだ。

「ちえ~っ」

彼は踞ったまま顔も上げずにグイッと私の手を強く握り立ち上がった。

何が起こったのか?とざわめく室内。

彼の歯が抜け落ちたことは誰にもバレてはいない。

私の左手だけが知っているだけだ。

彼と私は、ざわめきを掻き分け、手に手にとったまま室内を飛び出した。

歯医者へ、今すぐ歯医者へ、、、言葉など交わさなくても二人にはすぐに通じた。

鰻の寝床のような廊下を突っ切るとエレベーターホールだ。

彼は私の左手を握ったままエレベーターを忙しなく何度もボタンを押した。

「ピンポン」

エレベーターのドアが開き、私たちもエレベーターに乗り込んだ。

先に乗り込んでいた人が彼に気づき「◯◯さんですよね?」と話かけてきた。

彼は何も答えずニッコリ微笑んで会釈をした。

そう~! 彼はやっぱり有名人なのだ。

私は彼に握られている左手を引っ込めようとした。

彼の彼女と思われたら彼に迷惑がかかると思ったからだ。

すると彼は私の左手を力強く握りしめて自分の上着のポケットにギュッと突っ込んでしまった。

いわゆる彼氏、彼女つなぎ。

私は彼の上着のポケットの中で必死に手を振りほどこうとした。

すると彼は更に強く強く私の手を握りしめた。

もはや私は耳まで真っ赤にして彼に従うしか無かった。

...と言う夢を見た(笑)

リアルな夢だったのでショートストーリーにしてみました。

彼の抜けた歯は前の上歯、左から二番目だった。

夢では彼と彼女の関係ですが、それは夢の中だけのお話。

私などは近寄れもしないお人です。

きっと私は自分で思っている以上に彼のことが好きだったのでしょうね。

でも、その人はもう私のそばにはいない。


2013.01.19 Sat l ショートストーリー l コメント (0) l top